安全第一
 工事現場の標語みたいですが、鳳雛会では道場訓のように使っています。
私の師範が言っていた言葉に
プロは練習でケガをしない」というものがあります。
 プロは試合を観せることでファイトマネーをもらうのですから、練習の時点で怪我をして試合で最高のパフォーマンスを発揮できなければお話にならないのです。
プロなのですからもちろん練習はとてもハードなものです。しかし、プロが毎回全力で試合と同じようにスパーリングをしていることはまずありません。そんな事をするとケガをしてしまうからです。試合中にケガをしてしまうのはある面、仕方のないことですが、観客が誰もいない練習でケガをしていてはプロとして失格です。だから練習でのスパーリングではケガをしないようにパワーをセーブしたものが中心になります。
 ところが、アマチュアほど練習で試合並みの組手をハードに行い、疲労がたまってケガに繋がるのです。ハードに練習することで満足してしまうのです。
 大会など試合に向けてハードに練習を重ねることと、ケガをするまで無理することの区別がついていないのです。何のためにその練習をしているのかを考え、それが試合に向けてのものならば、最高の状態で試合を迎えられるようにするべきです。

 同様に、鳳雛会の稽古は安全第一です。
 もちろん空手は格闘技の一種ですから打撲して青アザを作ったり、時には鼻血を出したりしてしまうこともあります。しかし、しないで済むケガなら無い方がいいに決まっていますし、大きなケガに繋がらないように常に気を配って稽古するべきです。
 ケガをしたら治るまでの間は稽古ができないのですから上達の妨げになります。普段の稽古でもできるだけケガをしないように気を付けて行なうべきで、ケガをしている場合には無理な稽古はさせないようにしています。

 ただ子供の場合は、ケガをしていることを言い訳にしてつらい稽古から逃げようとしてしまう場合もあります。(まぁ、子供だけに限らないんですが・・・)手のケガなら蹴りだけ、足のケガなら突きの稽古だけでも行なうことができるのです。ケガの程度と子供の様子をよく見て、無理のない範囲でできることはやらせるべきです。たいしたことのない痛さに甘えさせてしまっては本人にとってもよくありません。ケガをした場合でも程度を見て組手をさせることもありますが、もちろん無理をさせないようにキチンと目を配っています。

 また万一稽古中にケガをしてしまった場合には、応急手当の知識も必要となってきます。この点についても鳳雛会ではキチンと対応を取っています。→ 応急手当


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