対価?謝礼?


月会費


適正価格
 昔は習い事で先生に渡す費用を「お月謝」と呼び、あくまで謝礼として包んで直接持参したものでした。
 現在も同じ形を取っているところもあるようですが、大手団体や道場生が多い道場は銀行引き落としなどを利用しているところが多いようです。
 払う方からすれば、その方が支払い忘れもないし、受け取る側も煩雑な会計作業が少なくて済むメリットがあって、双方ともに便利ではあります。

 けれど、特に道場生がまだ子供のうちは直接持参させて「お願いします」の言葉と共に手渡しする方が、空手を習うのにも費用が掛かっているということを実感させるのに必要な事ではないかと思います。

 また、空手を習う事に対して支払う会費が本来は謝礼であるという事を考えれば、渡す紙幣にも気を配りたいものです。
 今でも、会費に毎回新札を入れてこられる方もいますが、そこまでの意識を持っておられる人は少ないようです。けれど、せめてお札の表裏や向きくらいは揃えておいて欲しいものですね。
 月末になって子供に会費を持たせようという時に、手持ちにキレイな札がない時もあります。遅れてはいけないという思いもわかりますが、百円玉や十円玉が混じっていたりすると、コンビニで支払いをしてるんじゃないんだからと思ってしまいます。引き落としの場合には入金が遅れると銀行から督促が来たりしますが、手渡しの場合には一言遅れる旨を伝えて、次回に持っていくという方が礼儀に適っていると思うんですがねぇ。

 いつもお世話になっている別の道場の先生が、ジュースか何かでベトベトになった硬貨を持ってきた子がいて閉口したとおっしゃってました。それよりはまだマシかなとは思いますが、それは子供のせいではなく、親の問題なのでどうしようもないですね。
 道場で礼儀などを指導していても、家庭でそういった配慮をしていないと改善するのは難しいです。

 それでは、「お月謝」に掛かる費用はどれくらいが標準なのでしょうか。
会費としての適正価格がいくらになるのかは一番気になるところだと思いますが、これも「謝礼」という考え方からすれば、決まった額ではなく「お気持ちで」というのが本来の形です。
 けれど、最近は僧侶へのお布施でさえネットで相場が示され、葬儀会社などではハッキリと「○○円」と出されるのですから、多人数の道場生が一緒に稽古する道場では額の決まっている方が普通だと言えるでしょう。

 で、その値段がいくらになるのかというと、稽古できる回数、時間、施設や設備により変わってくるものです。

 週に一度の稽古を神社の境内でやっている露天の道場で、無料だったり非常に安い費用で教えているところもありますが、雨が降れば当然稽古は中止です。
 ほぼ毎日稽古できるクラスが有り、全体稽古がない日でも自主トレに開放される専用の常設道場を持っていたり、更にその上、シャワー設備やロッカールームまで用意されている所は高い費用が必要になってきます。

 忘れてはいけないのは、これらはあくまで「空手本来の稽古」とは全く別の条件に過ぎないということです。
 どんなにキレイでスポーツジムのような設備の整った道場を使い、毎日稽古できたとしても、そこで「指導されている空手」素晴らしいとは限りません。しかし、こればかりは習ってみない事には自分に合うかどうかわからないので、体験してみてそれから考えないと仕方ありません。

 都会にある素晴らしく整った設備で、参加できるクラスが多くあり、自主トレも可という道場の場合、月会費は15000円位にもなるでしょうか。もちろん、立地条件(駅の近くなど交通手段があるところ)によって変わりますが、このくらいが上限だと思います。

 一般的な常設道場でも、週2回稽古できる状況なら7〜8000円、週1の稽古ならば5000円くらいまでが上限じゃないでしょうか。

 しかし、これ以下の金額であっても年会費別に必要だったり、特別講習別に費用が掛かるなら、それらも含めて考えるべきでしょう。

 いくらであるにせよ、その額に見合う内容があると思えればそれで構わないのですが、あまりに高額過ぎるところはちょっと考えた方がよいかもしれません。


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