蹴り技
鳳雛会で基本技として稽古している蹴り技は、前蹴り、回し蹴り、後ろ蹴りである。
その他にもいろいろな蹴り技を基本技として行なうが、初心者にまず最初に教えるのはこの3つの蹴りである。

空手の基本の技としての重要性から言えば、まず稽古しなければならないのは前蹴りであるが、初心者にとっての覚えやすさからいうと回し蹴りを先に行なう方が取り組みやすい。

蹴りの技術として最初に覚えなければならないのは膝の抱え込みである。膝を伸ばしたまま蹴る蹴り技は最低でも前蹴り、回し蹴り、後ろ蹴りの3つの蹴りを覚えてから稽古するべきであろう。

蹴り技を覚える前の段階として行なう稽古に前蹴上げがある。単に準備運動くらいのつもりで行なうだけの者も多いが、蹴上げを繰り返し稽古することは上級者にとっても非常に重要なことである。
最初は一呼吸で1回、上級者になってくれば一呼吸で2回、3回と行なうようにするとよい。

蹴上げが有効な理由
股関節の柔軟性
日常生活の中で足を高く上げる事は少ないので、蹴上げをすることによって柔軟体操的な意味合いがある。
一般に「ストレッチ」と言えば静的(スタティック)ストレッチが有効であるとの考え方が浸透し、反動を使ったり力を入れて柔軟性を高めようとするのが悪者のように言われたりするが、正しいやり方を意識して行なうならば、蹴上げは動的(ダイナミック)ストレッチとして、柔軟性を高めるのに非常に有効な方法である。
ポイント
1 膝を伸ばしたまま真っ直ぐに上げる。膝が曲がったまま形だけ高く足を上げても意味は無い。また、足を振り上げる方向がズレないように意識する。
2 蹴り足の足首を伸ばし、中足をキチンと返す。初心者のうちは上げる足に意識を集中し、軸足がグラつかないように安定させる。
3 足が上がる瞬間に息を吐き、気合を出す。
息を止めると腹腔内に空気がたまった状態になり、空気が反発する形になって足が上がらない。
息を吐く時の方が柔軟性が高まる事はストレッチ等でも知られていることである。技と呼吸を合わせる事によって組手でもすぐに息が上がることなく動くことが出来るようになる。これは突きの稽古の時にはなかなか意識しにくいものであるが、蹴上げの時には息を吐かないと足が上がらないので意識しやすい。
→気合について

足上げをすることに慣れてきたら軸足も使うようにする。 腰、膝、足首のバネを使い、全身で上に伸び上がるように蹴上げを行なう。
蹴りは、その蹴り足だけで蹴るのではなく、両足を使って蹴るのである。 上級者になるほど軸足をしっかりと使って蹴ることが重要になってくる。 その動きを稽古するのに最適なのが蹴上げなのである。

足上げの初期段階では柔軟性を高めるのを第一の目的とし、上げた足の太ももが自分の胸に当たるぐらいに股関節を広く開いて蹴り上げる。

上級者向け足上げの稽古法とその内容については別のところで述べることにする。

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