気合について

人は一般的に力を入れる時には息を止めて力むものであるが、どんなに肺活量が大きくても息を止めたまま2分も3分も動き続けることは出来ない。
動き続けながらも力の入った技を出すためには、技を出すときに息を吐くということが重要になってくる。息を吐くから吸うことが出来るのである。大きな声で気合を出すことによって無意識に呼吸を止めてしまうことを防ぐのである。

レベルがまだ高くない場合には、「気合を出す」のは「大きな声」を出す事だと思っている人もいるようである。重なる部分は大いにあるが全く一緒ではない。
この点に関しては指導者でさえ理解できていないものもいるし、学校のクラブ程度だとこの事がまったく理解できず、ただ大きな声を出してさえいれば「気合」が入っているのだと思っている者が多い。

「気合」とは、「気」の文字があることからわかるように本来は精神的なものである。気持ちをその事柄に集中させるために「気合」を掛ける。その集中している状態を「気合が入っている」というのである。

しかし、声を出すことで意識を集中する効果が高まり、筋出力が高まる効果があるということが認められている。つまり、大きな声で気合を出せない者は、出せる者より技のパワーが低いと言えるのである。

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