稽古の内容

 鳳雛会には初心者から全日本大会に出るレベルの選手までおり、年齢層も幼稚園児から定年退職後に空手を始めようという方までとても幅広くおられます。そして、その年齢、レベルに合わせて稽古しています。
 最初見学に来られた方などは、稽古内容のハードさに恐れをなして「とても自分には・・・」という人も多いのですが、

絶対に大丈夫です。

 最初からそんなキツい内容でやらせるわけがありません。

 鳳雛会では選手クラス、ビギナークラスというように特に稽古時間を分けていないので(さすがに少年部と一般は分けていますが)、60過ぎの方が型をやっている横で全日本大会を控えた選手がミットを蹴っているという風景がごく当たり前のことのようにあります。
 ですから見学に来てもつい上級者の方に目が行ってしまうのですが、キチンと稽古の内容に差をつけているのです。

 稽古内容は、準備運動から始まって基本、移動基本、型、ミット蹴り、約束組手、自由組手という流れで行います。その日のメンバーや時間の制約などから順序が変わることはありますが、そこには初心者も上級者も区別はありません。しかし上級者になるほど、また大会に出場する選手などの稽古はキツい内容になります。

 準備運動では簡単なストレッチなどを含め、拳立てなどの軽い補強も行いますが、稽古できる時間の制約などもあるので、基本的に「体を作る」のは各個人の自主トレに任せ、稽古日には「空手」の稽古を中心に行っています。
 一日に何時間も稽古ができる内弟子ならいざ知らず、ほとんどの人が週に1度道場へ通うのがやっとで、週に2日稽古に行ければよい方です。その短い稽古時間の大半を、拳立て、腹筋、背筋、スクワットなどに費やすのは時間の無駄だと思いませんか?

 体を作りたい人には、空手とは別メニューでウエイトトレーニングの指導も行い、それに伴って、プロテインやその他サプリメントの摂取アドバイスまで行っています。

 その場での基本は三戦立ちでの手技、外八字立ちでの足技を行い、移動基本で前屈立ち、騎馬立ち、そして組手立ちへと進みます。
 級が上がれば技の種類が増えますが、級が下の者も同じ号令で自分のレベルの技を行い、上級者の稽古を見ているだけということはありません。

 その後にキックミットを蹴ったりビックミットを突いたりしますが、これも上級者と初心者がペアを組むことがあります。もちろん、その場合には上級者はパワーをコントロールして蹴っていますので心配することはありません。

 型は初段までは基本の型1から8を行い、有段者になると伝統的な型を覚えていきます。

 約束組手で基本的な技の攻防を対人で行い、実際に自分の攻撃が相手にどのように当たるのかを稽古します。出す技を完全に決めたものから、技の本数を限定した自由攻撃へと次第に難易度を上げ、自由組手へと進んでいきます。
 自由組手においても上級者が初心者を一方的に攻めるなどということはありません。級と年齢、体力に応じて上級者が力、技をコントロールします。ただし、この場合のコントロールするというのは、単に軽く組手をするというのではなく、初心者側が全力で行うレベルに合わせて上級者がパワーをセーブする、という意味です。

 自由組手の稽古であっても単にフリーで動くだけではなかなか上達しません。取得している級のレベルの技術を、組手の動きの中で実際に相手に対して使えるように意識して行います。

 一般の練習生の場合は以上までが基本的な稽古内容ですが希望者には武器(ワッペン)を使った古武道の指導も行っています。(初段以上は必修)
 指導内容は、棒術(六尺棒)、サイ、トンファ、ヌンチャクの中から希望するものを教えています。

 普段の稽古で行っている組手のスタイルは、手による顔面攻撃無しのいわゆる極真ルールをベースにしています。
顔面パンチを行いたい者には、スーパーセーフ面を付けた稽古も行いますし、キック形式の試合に出たい者にはグローブの練習も行います。

 基本的には極真ルールの組手を行いますが、鳳雛会はどのようなルールの大会であっても対応できる練習体系を持っています。

 あと護身術的な極め技、はずし技的なものも多少指導はしていますが、投げ技や関節技の練習はほとんど行いませんし、寝技はしていません。組み技系の技術を身に付けたい人は柔道か合気道に行って下さい。


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